催亊空間。

新宿西口地下通路のイヴェントスペースに、恒例の古書市が來てゐる*1。性懲りもなく背中の黒くなつた「岩波*2」なんかを買ひ漁る。
「活字」の本*3を讀まないと、病氣になつてしまひさうだ。
買ふのはよいが買ひ取つてはもらへないだらうこれらのボロ本は、だんだんと傷みを増しながら石油のやうにジワジワと枯渇してゆくのだらうなあ。
まあ、氣に病んでもしかたがないか...

*1:會期は、12/2まで。場處は、以前「時の廣場」だつたところ。

*2:岩波 : 日本のレクラム文庫。ちふか日本での文庫本の王道。往時の青年(現在は爺樣)たちから、これにまつはる青春話を時折きかせてもらふことがある。專用の書架をしつらへたり、汽車に揺られながら讀んだり、いろいろなつきあひかたをしてゐたらしい。
 古書を漁つてゐると、あきらかにひとつの本棚から出て來たとおぼしき本の一群にであふことがよくあるが、さういつた品をバラで買ふのはたいへんに氣がひける。でも、ダブるのは避けたいしで、なやむところだ。

*3:活字の本 : 文字どほり「活字」で刷られた本。『活字』で刷られた本なんだよおおおおおお...