デスケルD

都立芸術高校(通稱:ゲイコー)美術科出身者なら、だれもが使つたコトのある道具のひとつ。キャビネ大の透明アクリル板に鄢い枠線と十字線がはいつたモノ。これをとほしてモチーフ(風景/靜物など)を眺め、およその構圖をきめたり、水平/垂直が狂つてゐないかよく觀察する。舊い蛇腹式カメラのファインダー(見當器)の原理とおなじ。なれて來ると、自轉車のスポークなど細い棒が一本あれば亊たりるやうになるので、實際にはあまり使はなかつたりも。
必須道具としては、ほかに鋼製の粘土ベラなどがある。コレを使つたベートーベンのデスマスク制作は、全専攻とも必修。級友の頭部なども作つたりするのだが、なぜか完成後に中庭に埋めてしまふ輩が續出する。