ワラ。

インタネットの世界では「笑」の代りによく「藁」の文字を宛てたりするけれど、手機の辭書にはこれが登録されてゐないので、あたりまへのやうに"smile"は「笑」で"straw"は「稈」となる。「稈」は「穀物の莖」で「藁(稾)」は「穀物の枯れた莖」を指すらしいが、まあ「稈」だけでも表現のうへでは問題ないかな。ちなみに「稈」は、中國語では「稻稈」「麥稈」などゝ呼ばれ「現實(※現象)」の分節の仕方が日語よりも細かくなる(※稻稈は「稻草」とされることもあるらしい)。*1

*1:日本での穀物栽培は歴史的にも稻作がほとんどだつたから「穀物の莖(稈/藁)=稻稈」となり「藁葺屋根」「藁苞」などでの「藁」は稻稈であることが暗黙の了解となつてゐるのだらう。時代が下つて登場したカンカン帽は別名「麥藁帽子」であり「麥稈」が材料であることを敢て分節してゐることからも、日本での「稈/藁」は「稻」であつたことが窺へる。逆に英語における"straw"は「麥」を指してゐるものと推測されるが、これは調べたわけではないので惡しからず。