水屍體に似る生きた人間などゐない。

きのふは電腦器を使へる時間のほとんどを「水屍體」の畫像(および、それに類するもの)の檢索に充てた。それが、どんな「生きてゐる人間」にも似てゐないことを證明する爲だ。しかし、さういつた畫像はやはりインタネット上には見付け出すことが出來なかつた。*1。"それ"をみたことのない者は、その俗稱である「土左衛門」といふ響きに少しばかり滑稽なものを感じるのかもしれない。けれど麗若い女性がそんなものに倣へられることの不名譽についてはもつと眞劍に受け止めて欲しいとおもふ。
この作業の途中、テロルに巻き込まれた犠牲者の寫眞をいくつかみた。それはやはり「人」ではなく「屍體」であつたと付記しておく。

*1:正視に耐へ兼ねるそれ(生きてゐた時の人格など少しも反映しない膨れ上つた屍たる物體)が、ネット上に公開されるやうな非常識を信じてゐたわけではなかつたが