「中国」か「中國」か。
這頁5/14の記亊について言及くださつた、「イワマン日記」5/19に對するコメントです。長くなつてしまつたので、こちらで記亊にしました。
たしかに、簡體表記によれば「中国」とするのが正しいといふことになるでせう*1。しかし、台彎のひとたちは「中国」をさして「中國」と表記してゐますね*2。また、台彎のひとたちは、自分たちを指して「台彎人」とよぶ場合と「中國人」とする場合とがあるやうです。土地の名と國の名を、どのやうに別けてかんがへてゐるのかは、外國人である私には想像もつきませんが。
「國」と「国」のどちらをつかふのか?と、いふことは、どちらの政治體制を支持するのか?といふ問ひにスリ替へられてしまふ危惧があるわけです。が、私はさういふもんだいとは切り離して、日本語の文脈のなかで「繁體字≒正字」として扱ふ立場をとつてゐることにもとづき「中國」と表記してゐるといふわけです*3。
日本も含めたアジア全體での言語表記(漢字)の混乱はこまつたことです。これがなければ、どの言語によつても中國は「中國」といふ表記でよかつたはずなので...
「支那」表記については、當の中國のひとたちにとつて實際にどのくらゐの抵抗感があるのかはわかりません。たゞやはり「China」=「支那」であることをかんがへると、いつけん漢字をあてゝありますが、中國にとつては外國語表記にあたるはずで、なるべくなら避けたはうがよいのではないかとおもふのです。また、日本において「中国」や「中国人」といふ表現に、負のイメージがつきまとふのは、日々メディアにとりあげられる「中国マフィア」や「竊盗團」、「留學生を装つた不法勞働者」などのイメージが刷り込まれてしまつてゐるからなのではないかとおもふのです。