酒場での話から。

韓國出身の傭人(日本語が不得手)が、厨房にある道具をアレやコレやと指して母國語で呼ぶのを聽いて、その店の主人は「日本語の語感と似てゐる」とおもつたさうだ。
ハングル文字を使用してゐる語圈では、もともとは漢字を使用してゐたといふ亊實を、隣國人である私たち日本人の多くは忘れてしまつてゐる。漢字の音(おん)は、それぞれの言語によつて訛るものとしても、おほもとがいつしよなのだから似てゐるのは道理だ。
漢字が、個々の國々のナショナリズムによつて國際的な意思疎通のための記號としての役割をはたせないかたちに變更されてしまつたことは殘念でならない。ちやうどバベルの塔を追はれた民のやうな恰好で、外國人とはコトバが通じないとおもひこんでゐるやうなものだ。
で、インターネットのことをかんがへる...
アジア一帶に廣がる漢字文化圈がうまく結び合ふやうなネットワークを電腦のシステムで實現できたらどんなにかすばらしいだらうとおもふ。漢字コードの統一をして、基盤を正字にすればうまく行くやうにおもへるが。これはまあ、素人かんがへだけれど...