無題。

時事的な話題を採り上げたのはちよつと失敗だつたかなあとおもふのは、アクセス數の急激な變動について好意的な解釋が出來るほどの器がないからではある。電腦網での情報取引量の偏りについて行けないのは相變らずだ。存在する情報の質は不變であるにも關らず共有量の増減によつてその重要度が變動する仕組みといふのは、資本のある處に資本がどんどん蓄積して行き、貧困が發生した處には更なる貧困が蔓延して行く態を想起させる。このネットワークは何をモデルとし、或はどんなシステムとして發展させたいと希はれてゐるのだらうか。マイナーとして存在することは恕され難い場であるといふ氣がしてゐる。例の"蔑稱を敢て廣めたい"とする奇妙な發想も、實はかうしたシステムの状況から生み出されたものなのではないだらうか。"システム運用の實體に照らして正しい"といふことよりも、ひとの幸福にとつてそれが如何であるのかゞ問はれるべき場合もあることはまう少し顧みられて然るべきなのではなからうか。