日記。

なにかの拍子に手許の音鳴りがうまくモニター出來なくなると、本來はゴーストノートで打つてゐるはずの裝飾音を共演者の耳にハッキリ届くほどに強打してしまふことがある。その結果「手數が多過ぎる」などゝ嗜められたりもする。オフビートが突出する恰好で強調されてしまふと、フロントのプレイヤーを不安に陷れてしまひ兼ねないので個別の音量バランスには注意を要する。たゞしステージにおいては客に居睡りをする隙を與へないといふのもドラマーの重要な仕事であり、可能なかぎり樂曲に揺さぶりをかけることも必要だ。なんだかちよつと可笑しいんぢやないかといふくらゐの「さゝくれた」感じが殘つてゐないと樂曲に活力がなくなつてしまふ。この邊の兼合ひが難かしいところ。