中國。

よく「中華麵(ラーメン)」のことを「支那蕎麦」などゝ書いて本格派を氣取るむきがあるけれども、あれはやめたはうがよいとおもひます。
支那(シナ)」といふのは、もともと「秦王朝」のことを歐州人が自言語の表記に合はせて「China」と表音的に綴つたのがはじまりです。歐米の帝国主義に見習つた日本が中國を植民地化してゐたときに使用してゐた呼稱なので、日本人はなにげなく使つてゐるとしても、當の中國のひとたちにとつてはとても惡い響きがあるのです*1
たとへばこれは「日本そば」のことを「ジャップ・ヌードルズ」などゝよばれたやうなかんじなのではないでせうか*2
*3

*1:はてな關鍵詞「支那」にあるやうに異論もあるやうですね。しかし、なぜ日本人がそのコトバを使ふと差別的な響きを含んでしまふのか、よくかんがへてみるとよいでせう。すくなくとも、私はこのコトバを使用しないことにしてゐます。

*2:日本〜ジャパン : 日本(ニッポン)→イポーン(「に / ni」の子音落ち+「い / j / [= jot :"や行"の"い"]」への轉化)→ジポーン(訛り)→ジャパーン(訛り)…ジャップ(侮蔑をこめて)

*3:'06.1/10追記 : 「支那=CHINA(“差別用語”と呼ばないで)http://kan-chan.stbbs.net/word/pc/sina.html
 かういふ意見もあるといふコトか↑。
 しかし、現在までの間に樣々なイヴェントが重ねられた爲に、語が帶びてしまつた「意味合ひ」を無視するわけにもいかないと想ふ。ただ「正しい由來」がある、といふだけで納得するわけにはいかない。
 反對の根據はないのだとしても、私にとつて積極的に使ひたいコトバではないことにかはりはない。